愛媛大学校友会事務局


センパイ学

22限目:東温市役所 池川さん・梅崎さん・木村さん

池川 綾子さん
 (2014.3月 法文学部総合政策学科 卒業)
 <取材時:総務部総務課 広報広聴・男女共同参画係>

梅崎 孝之さん
 (2014.3月 工学部機械工学科 卒業)
 <取材時:産業建設部建設課 用地管理係>

木村 滉樹さん
 (2018.3月 法文学部総合政策学科 卒業)
 <取材時:総務部財政課 管財係>

日々,東温市がより輝く街になるように汗を流しています。

現在,どのような仕事を担当していますか。

<池川さん>「広報とうおん」を月に1回発行するため,取材をしたり,各課から原稿を集めて編集などをします。市のホームページ管理もしています。男女共同参画係でもあるので,市民の皆さんに向けた講演会や市役所内で女性の活躍を推進するため,研修の企画もしています。

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<梅崎さん>建設課の用地管理係で働いています。市が管理している道路や水路の維持管理が主な仕事です。その中でも,工事の許可やそれに伴う交通制限の通知を出す仕事をしています。他にも市民の皆さんの道路に関する要望の対応をすることもあります。

<木村さん>財政課で管財係を担当しています。特に市庁舎の財産を管理しています。具体的にはコピー用紙など各課で必要な物品の注文や,市庁舎の補修・修繕などを担当しています。仕事の振り幅が大きいので最初は覚えるのが大変でしたが,最近は慣れてきました。

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現在の仕事を選んだ理由・きっかけは何ですか。

<池川さん> 中学生の時に,新しい重信町役場(現在の東温市役所)が建ったのですが田んぼの中で光り輝く庁舎を見て,「かっこいいな,ここで働こう」と決めて「市役所で働く」と友達や先生に宣言をしていました。大学では行政法のゼミに所属し,行革甲子園などのイベントへ連れて行ってもらったこともあります。一番力を入れたのは香川県豊島の産業廃棄物を巡る問題の研究です。行政と住民,企業などの様々な人の声を聞く中で,住民の皆さんの声に真摯に向き合える行政の仕事にさらに魅力を感じました。

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<梅崎さん> 僕は工学部機械工学科出身で,技術職で市の職員になる人が多いのですが,事務職側で入る人は少ないです。大学1,2年の時は何も将来のことを決めておらず,このままいくと工学系エンジニアの道に進むなという感じでした。ただ,自分が飽きっぽい性格だと自覚していたので,エンジニアになる自分にしっくりこないところがありました。それで,仕事が多岐に渡り,やりがいを感じるこの仕事を選びました。

<木村さん> 3回生になって,就活の話題が周りで出るようになった時に自分は何も考えていませんでした。とりあえず,自己分析から始めたのですが,自分は人一倍地元愛が強いということが分かり,その熱意を活かせる仕事は何だと考えた時に,東温市の市役所で働くことだと気付き,市の職員を目指すことを決めました。準備をしている中で庁舎に来ることもあったのですが,職員の皆さんがとても優しく,また生き生きと働いている姿を実際見て「やっぱりここで働きたい」と思うようになりました。

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池川さん
梅崎さん

仕事をしていて楽しいこと・難しいことを教えてください。

<池川さん> 広報を1万2500部作って配布していますが,庁舎内だけでなく,市民の皆さんにも完成した広報の良かった点,悪かった点を言ってもらえることです。「写真がきれいだね」などと言ってもらえると嬉しいです。取材に行くことが多いので,色々な分野でキラキラと輝いている人に会えるのが楽しいです。

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<梅崎さん> 一つ一つがケースバイケースで,現場を見てみないとどういった対応をすれば良いのかが分からない。一つ一つを頭で考えなければならないところにやりがいを感じます。今回の大雨(平成30年7月豪雨)でも土砂崩れが起こり,被害が出ました。急いで対応しなければならないので,大変ではありますが,やりがいはあります。

<木村さん> 市庁舎内の文具,水,電気など,気に掛けることが多いので大変です。電話で突発的に修理や注文を依頼されることもあるので,普段から緊張感があります。逆に対応がきっちりと出来て,市民の皆さんに庁舎が利用しやすいと言っていただいたり,職員からお礼を言われたりすると「役に立っているな」と実感できます。目立つ仕事ではないですがやりがいを感じます。

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休日の過ごし方を教えてください。

<池川さん> あまり家には居ません。誘われたら基本的にはどこにでも行くので(笑) ボルダリングやしまなみ海道,日帰り旅行にも行きます。野球も好きで,上司と野球の話で盛り上がることもよくあり,年上の方から話しかけてもらえることも多いです。

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<梅崎さん> デスクワークが多く体がなまりがちなので,最近はジムへ通ったり走りに行ったりして,土日のどちらかで体を動かすようにしています。そうすることで頭が切り替わるという面もあります。健康診断の結果があまり良くなかったので体を動かすことを意識しています。

<木村さん> 僕は地元が東温市ですので,東温市のお祭りなどの行事に参加することが多いです。ずっとここで育ってきたので,子供の頃から関わりのある方と一緒に活動しています。また,東温市はソフトボールのリーグがあり,ソフトボール熱がすごいです。僕も参加しているのですが,夜に試合があるときは「今日はソフトがあるので帰ります」と上司に言っても温かく送り出してくれます。ソフトボールの話題で職員と盛り上がることもあるので,そういったイベントには積極的に参加するようにしています。

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東温市役所のPRをお願いします。

<池川さん> 東温市は県内では人口規模が小さい市です。その分,職員数もそこまで多くないので近い距離で上司と接することができます。同期が十数人なので,近い年代の人たちと課の垣根を超えて仲良く出来,若い職員は特に仲が良いです。
所属部署がワークライフバランスを推しているので,水曜日にノー残業デーがあるなど,休みがとりやすい職場でもあります。去年は友人と屋久島へ行きました。今年は市役所の仲の良い人たちと富士山へ行くことを計画しています。

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<梅崎さん> 建設課の中で年齢的には一番下なのですが,優しく指導してくださる上司が多く居心地が良いです。今年度から建設課に異動となり,仕事内容がガラッと変わりました。役所の仕事は定期的に部署が変わるので色々な経験が出来,飽きないのでいつも新鮮な気持ちで仕事に取り組めます。

<木村さん> 市役所と聞くと,お堅いイメージ,職員が気難しくてマジメな人ばかりと思われるかも知れません。でも実際はそんなことはなく,話しかけてみると,気さくな方が多いので,仕事の悩みがあってもすぐに相談できます。仕事終わりに上司の方と遊んだり,食事に行ったりすることもしばしばあります。また,東温市役所にはメンター制度というのがあり,これは入庁3年以内の職員に先輩職員がついて,ケアをする制度です。職場のこと,それ以外のことを話せる先輩職員が新採の職員に付いてくれます。先輩に仕事の悩みから雑談までなんでも話すことができる機会があるので働きやすいです。

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就職活動にあたり,どのような準備をされましたか。

<池川さん> 私は東温市の職員になることに全く迷いがなかったので,東温市一本で勉強していました。大学に入った時から公務員講座をとろうと決めていたので,1回生の時に公務員講座にかかる料金を調べて,バイトをしてお金を貯めていました。また,早い段階から,学部の先輩や公務員講座のサポーターの先輩から,授業のとり方や勉強の仕方のアドバイスをもらうようにしていました。落ちても,再受験して受かるまで受けようと思っていたので,思い詰めることもなく準備をしていました。民間就職の友人達がどんどん決まっていって,ハメを外す時期に遊べないのは悲しかったですけど。

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<梅崎さん> 公務員の場合ですと,試験勉強が大事です。試験で点数がとれるように頑張りました。私の場合は公務員試験を受験すると決めたのが遅かったということもあって,大学でやっている公務員講座に入ることもできず,自分で参考書を買い集めて独学で勉強しました。

<木村さん> 市役所に限らず就職活動は情報戦だな,と感じました。とにかく情報を集めようと3,4回生のときは市のSNSやホームページを毎日チェックしたり,市の庁舎にも来てみました。イベントに参加したり,時間があるときは議会の傍聴に行ったりもしました。そこで得た知識は今も活かせているので,積極的に動くことをおすすめします。

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学生時代にやってきたことで役立っていることはありますか。

<池川さん>アルバイトに熱心に取り組んでいました。塾でのアルバイトだったのですが,教えるだけでなく,担当の生徒が合格出来るようなプランを立てて管理をするということもしていました。そのバイトが今も役に立っていると思っています。バイト先が結構厳しく,電話を1コール以内でとるように言われたり,保護者からの苦情を最初に聞いていたりもしました。一番役に立っているのは電話対応で,入庁してすぐから電話をとることにためらいがありませんでした。1コール以内でとる,ハキハキ話すなどを学生時代のバイトで身に着けることができました。

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<梅崎さん> 大学中は陸上部の活動に熱心に取り組んでいました。体育会系の部活でしたので,大変な練習も沢山あってメンタル面は鍛えられました。公務員試験を目指すようになった3回生以降はあまり行けなかったのですが,1,2回生の頃は毎日のように練習していました。

<木村さん> アルバイトで,香川県内であったイベントの東温市ブースで市のPRに行ったことがあります。他にも東温市と付くものにはなんでも参加していました。そういうこともあって,市役所内で名前が売れたみたいで(笑) 入ってからも声をかけてもらえるので,困ったことがあっても相談しやすいです。

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愛大生へメッセージをお願いします。

<池川さん> 多少無理をしても学生時は元気なので,出来ることを沢山やってもらえたらと思います。そしてやる気ある,将来の東温市を担う方が入ってくれると嬉しいです。

<梅崎さん> 大学時代は時間が沢山あると思います。色々なことを経験して,失敗も沢山していいと思います。私みたいに軌道修正も間に合いますので。色々考えてみて,そして一番は楽しんでください。

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<木村さん> ついこの間まで学生だった身として,二つメッセージがあります。一つ目はとにかくチャレンジすることです。留学や企業,イベントの企画,何でも出来ます。失敗しても構わないのでどんどん挑戦してみてください。その失敗から得た経験が就職してから活かせるし,働いてみて思うのは失敗慣れしている人はミスしてからのリカバリーが早いです。
二つ目は,あまりプレッシャーを感じず,追い込み過ぎないように,適度に息抜きをしながら就職活動を進めていただきたいこと。就職活動中はプレッシャーと疲労で体調を崩してしまい計画通りに進まないことが多かったです。無理せずに頑張ることが就職活動を成功させる秘訣だと思います。

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木村さん

インタビューを終えて。

【井町】
 今回は3人の取材でしたが,取材には3人の上司である総務部総務課の桑原課長補佐も立ち会ってくださいました。3人と桑原さんの会話からも,庁舎内の円満な人間関係を感じ取ることができました。地方自治体はどこも似たような仕事をしていて同じ…そんなイメージがあるかもしれません。しかし,取材を重ねて思うのはそれぞれに違った魅力があるということです。今回は,東温市民の皆さんのことを第一に考え仕事をする「先輩方」の姿勢と,庁舎内の和やか雰囲気をお伝えできれば,と思っています。
また,6限目の愛媛県庁,19時限の松山市役所も併せてご覧ください。

【深井】
 一番強く印象に残っていることは,とてもフランクで親しみやすい雰囲気だったことです。冗談が飛んでくることもあるし,あるいはちょっとした失敗なら笑いに変わる。とても素敵な雰囲気でした。自分も将来,こんな雰囲気の職場で働きたいです。


池川さん,梅崎さん,木村さんお忙しい中貴重なお話を聞かせてくださり、ありがとうございました。

<平成30年9月10日掲載>

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