25限目:太陽石油(株) 新里さん・今岡さん・山下さん・宇髙さん
新里 武之さん
(2011年3月 理学部地球科学科 卒業)
<取材時:生産・技術部 技術グループ主任>
今岡 翔平さん
(2016年3月 工学部応用化学科 卒業)
<取材時:製造部 製造二グループ>
山下 大輝さん
(2016年3月 工学部電気電子学科 卒業)
<取材時:工務部 計電グループ>
宇髙 美咲さん
(2018年3月 教育学部芸術文化課程音楽文化コース 卒業)
<取材時:財務部 経理サポートグループ>
太陽石油は総合エネルギー企業としての役割と、石油製品・石油化学製品の多様なニーズに対応し、安全で安定的な操業でお客様の期待に応えます。
現在、どのような仕事を担当していますか
〈今岡さん〉製造部 製造二グループで、石油製品を作る精製装置の運転・調整、他社や事業所内の他グループとの連絡・調整を主に行っています。
〈山下さん〉工務部 計電グループで、主に電気を取り扱う仕事をしています。他にも、工場内設備の設計・保全・メンテナンスをしています。
〈宇髙さん〉財務部 経理サポートグループで、四国事業所の入出金管理、各部署や各支店から申請される経費の精算と確認、各支店からの入金チェックをしています。
〈新里さん〉生産・技術部 技術グループで、工場内の装置の新設や、改造設計を行っています。その他にもガソリン、灯軽油精製等に必要な触媒の管理、省エネ対策、燃料使用量のモニタリングを行っています。
現在の仕事を選んだ理由・きっかけは何ですか
〈今岡さん〉愛媛大学の工学部 応用化学科は3回生後期で各研究室に配属され、各学生に研究テーマが与えられます。私はそのテーマが太陽石油との共同研究でしたので、その際に、具体的にこの会社がどんなことをしているか興味が湧き、色々調べてみるきっかけになりました。石油や石油化学を扱う仕事は規模が大きく、日々の生活や産業活動に欠かせない製品を生産しているので、そこにやりがいを感じたので選びました。
〈山下さん〉愛媛で「SOLATO」サービスステーションをよく見かけ、地元の広島に帰省する際にも大きいこの工場をよく目にし、調べてみたら、それらが太陽石油だと知りました。原油を輸入し石油製品等を製造するという規模の大きさに惹かれ、大きいことをしたいという気持ちもあったので、ここならチャレンジ出来ると思い選びました。
〈宇髙さん〉愛媛県内を軸として就活をしていました。生まれも育ちも今治で、祖母の家も太陽石油の近くにあり、小さいころから親しみがありました。独立自尊を「社是」に掲げ、さらに少数精鋭であることに魅力を感じたのと、規模も大きいので自分の可能性を広げられると思ったので選びました。
〈新里さん〉愛媛大学出身なので就活は愛媛県内中心に考えていました。元々はエネルギー業界や営業など広く考えていましたが、就活している中で太陽石油に出会って、この業界に強く興味を持ったので選びました。
社会人になって気を付けていること・大事にしていることは何ですか
〈今岡さん〉仕事の内容や大小に関わらず期日があります。また、仕事は一人でするものではなく、自分がする仕事は、誰かの何かしらの仕事を経由して自分のところに来ています。そして自分の仕事は誰か他の人のところに渡っていきますので、自分に与えられた仕事は期日までに必ず終了させる、ということに気を付けています。たくさんの仕事を行う中で期日を考えて優先順位をつけるなど、スケジュール管理を日々大事にしています。
〈山下さん〉様々な人やグループの中でいかに柔軟に自分の考えを伝えられるか、気を付けていますし大事だと思っています。
〈宇髙さん〉お金に関する部署なので、報告・連絡・相談は大事にしています。伝票を打つ時など、2年目なので自分の判断だけでなく上司に確認することを心がけています。そして、1ヶ月のスケジュールを作成するなど計画的に考えるようにしています。
〈新里さん〉社外の人と交流することが多いので、基本的な礼儀や不手際があった際の素早い対応など基本的なことを大事にしています。
学生時代に経験して役に立ったことは何ですか
〈今岡さん〉大学の研究室に所属していた際、2、3週間に1回研究の進捗状況を報告するミーティングがあり、それまでにレポートを作成しなければならなかったことです。そのおかげで計画的なスケジュール管理や、意識も出来たので役に立ったと思います。
〈山下さん〉アルバイトが良い経験になりました。バイトリーダーを経験し、店の売り上げを自分たちで伸ばそうと考えたことで、自主性や協調性、コミュニケーション能力が身に付いたと思います。
〈宇髙さん〉アルバイトは一足先に社会で働くことや、自分から動かないと何も起こらないということを学んだ良い機会でした。周りの人と連携して働くことがいかに大切かを知ることが出来ました。また、学部ではトーンチャイムという楽器を演奏する活動に参加していました。専攻はピアノで個人プレーでしたがトーンチャイムは1音しか無く、人が集まらないと曲が出来上がらなかったので、良い演奏をするには空気を読むことも大切だと知り、とても勉強になりました。
〈新里さん〉アルバイトをしてお金を得るという経験が役に立ちました。当時はコンビニと飲食店のアルバイトをしていましたが、労働の大変さや正社員の方とのコミュニケーションの取り方など、社会人に必要なマナーの一部を知ることが出来て良かったです。アルバイトをすることで、普段あまり関わる機会の無かった他の学部の人と知り合うきっかけになりました。
職場のPRをお願いします
〈今岡さん〉規模の大きい会社で、人々の生活や産業活動に欠くことのできない石油製品を製造していますので、やりがいがとても大きい仕事だと思います。そして、太陽石油は同業他社と比べると小さい会社ですが、小さいからこそ出来ることがあります。大きい会社だと1つのことをやるにしても規模が大きい分、時間がかかりますが、我社は少数精鋭ですので、フレキシブルに出来るところが強みだと思います。
〈山下さん〉福利厚生がしっかりしていて、育休なども充分に取れます。総合エネルギー企業なので、新設などの際に大きな仕事が出来るのが良いところだと思います。また、職場も雰囲気が良く、まだ4年目で若いですが、自分の意見をはっきり言えるなど、働きやすいなと思います。
〈宇髙さん〉先輩社員の方々を見ていたら産休・育休・有給休暇など充分取られているなど、福利厚生面がしっかりしていると感じます。また、少数精鋭で独立自尊を貫いているのは企業としてすごいなと思います。自分の働いている経理サポートグループは、女性の割合が多いのですが、皆さん積極的に発言し聴いてくれる環境で、色々な相談にも乗ってくれます。さらに経理の仕事を通して、会社全体を見られるのが良いところです。
〈新里さん〉私の部署内では、同僚や上司ともコミュニケーションがよく取れているので、困った時は相談しやすい環境かなと思います。また、太陽石油は石油業界では小規模ですが、少人数がゆえ、個々の付き合いが深く、コミュニケーションが取りやすいのが強みの1つだと思います。また、定期的に社長や経営陣、マネジメント層の方などとの懇談会があり、そういった距離が近いところで、会社の方針や経営者の考え方などを定期的に伺う機会に参加出来るのは良いところだと思います。
就職活動にあたり,大切にしていたことはあります
〈今岡さん〉皆さんが今就職したいと考えている業種や職種、業界があると思いますが、人の気持ちは変わるので、最初はこの分野に行きたいと思っていても、色々と就職活動をする中で自分に合ったところが必ず出てくると思います。就職活動では合同説明会などに色々参加する機会がありますが、その際には1点だけでなく広い視野で色々なところを見て欲しいと思います。私は就職がゴールじゃないと思いますので、今後の長い人生を考えて、自分に向いている仕事を焦らず自分のペースで探していけば良いのではと思います。
〈山下さん〉自分を試せる機会だと思って色々な企業にチャレンジしてみたら良いと思います。楽しんだら良い結果も付いてくると思います。気負わずに自然体で面接を受けて、そこで落ちたとしても、縁が無かったくらいに思う方が楽だし、良い結果が出ると個人的には思います。
〈宇髙さん〉「採用されないといかん!」と思ったらどうしても構えてしまって、自分の”ありのまま”をうまく出せないことがほとんどです。色々受けていく中で、これは自分を試せる場、運は一期一会くらいに考えて、あまり構えずに就職活動に臨んだら良いと思います。私は教育学部でしたので、最初は教員になるか迷っていたのですが、実際に教育実習に行くと想像していたのと違うと思い、民間企業を目指すことにしました。自分の経験からインターンシップなど、色々な機会を活かしたら良いと思います。
〈新里さん〉私の経験上では、企業の方にはどうしても良く見られたいので、ついついアピールしがちになるかと思います。私もその通りだったのですが、例えばその後採用されて、いざ自分をかなり盛った中で、自分の素で仕事をすると会社とのミスマッチが出てくる可能性もあるので、なるべく”ありのまま”が良いと思います。最近は売り手市場ということもあり、仕事を辞めてもすぐ転職先が見つかりますので、合わないなと思ったら辞めていく若い人もいます。難しいとは思いますが、この会社が本当に自分に合うのかということを就職活動で発見できたら良いのですけどね。深い所までは分からないので、とにかく「ありのまま」でしょうか。
愛大生へメッセージをお願いします
〈今岡さん〉やはり社会人になったら長期休暇などはめったに取れないし、とにかく時間が取りにくいです。大学生は時間に余裕があるので、勉強はもちろん大事ですが、学生時代にしか出来ないことをたくさんやって欲しいと思います。今思えばもっと勉強もしておけば良かったと思います。特に会社に入ってから英語を使う機会が多々あるのですが、その時にやっぱりやっておけば良かったなと思います。
〈山下さん〉大学時代の友達は多分一生ものだと思います。私も未だに大学の友達と付き合いがあるので、友達は大事にして欲しいと思います。あとは、自分がやりたいこと(法に触れない程度ですよ(笑))をやれば良いと思います。興味のあることを積極的にやったり、趣味を増やしていったりすると、それが会社に入って共通の趣味の先輩や同僚と出会って仕事がしやすくなるということがあるので、やりたいことをやって、勉強もほどほどに頑張って楽しんでください。
〈宇髙さん〉大学生活の4年間は一番有意義な時間でした。皆さんもアルバイトや勉強を頑張るとか、旅行に行き自分の趣味を見つけるなど、やりたいことをとことんやって、取り敢えず4年間楽しむことが大切だと思います。悔いの残らないように学生生活を送ってください。
〈新里さん〉大学生は社会人に比べて圧倒的に多くの時間があると思いますので、勉強、バイト、サークル、趣味など何に使っても良いと思います。しかし、自由時間が多い分無駄に過ごしてしまう可能性もあるので、県外出身者も県内出身の方も、せっかく愛大生になって数年間過ごすのですから、悔いの無い充実した学生生活を送ってください。
インタビューを終えて。
【安松】
まず、太陽石油はすごく良い会社だなと思いました。会社に伺う前は堅苦しそうだなと思っていたのですが、お話を伺った先輩方や社内の方々の様子を見て、良い意味で先輩後輩の壁のない、温かい職場だなという印象を強く受けました。
また、今回のお話で、就職活動の際には広い視野が重要であるとおっしゃっていましたが、実際に太陽石油にお伺いしてそれを実感しました。私は太陽石油と言う社名を聞いただけで、理系向きの職場で文系は就職できないと思い対象から外していました。しかし、会社の中には事務系の部署など、文系の人でも活躍できるところがあることを知り、社名だけで自分とは関係ないと決めつけるのではなく、広い視野で色々な職種に目を向けることが大切だと感じました。
【石井】
今回は、2回生の2人だけで行う初めての取材でした。今まで先輩方に頼っていたので頑張らなければと思い一週間前から本当に緊張していました。実際に太陽石油にお伺いしてみると、とてもアットホームな雰囲気で皆さんがとても温かく、途中冗談も交えながら接してくださったおかげで、楽しくリラックスして取材を行うことができました。私も将来このような職場に勤めたいと心から思いました。
新里さん、今岡さん、山下さん、宇髙さん、お忙しい中貴重なお話を聞かせてくださり、ありがとうございました。
<令和元年12月11日掲載>